写真:(c) 住友林業株式会社
住友林業が、京都の世界遺産「仁和寺」境内に長い間空き家のままだった「松林庵」を「高級宿坊」に改築。訪日外国人富裕層をメインターゲットに、1泊100万円(税別)で運営を開始した。住友林業は2017年12月に民泊事業に参入。民泊の仲介・運営事業を展開する仙台市の百戦錬磨と提携し、2021年度末までに物件を充実化させる方針だ。
住友林業は従来の工法による木造住宅の最大手であり、旧家や古民家を後世に残すために会員制の「百年のいえ倶楽部」も運営している。「松林庵」の改築にもそのノウハウが生かされている。
2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピックに続き、やや間が空くが2025年の大阪万博も決定し、日本を訪れる外国人観光客は今後も増加が期待されている。もちろん外国人富裕層に関しても同様だ。特に、外国人富裕層は日本の歴史や文化を体験できる機会を好む傾向があり、「松林庵」への宿泊に関心を寄せる方は多いのではないだろうか。
人口減少などを背景に、空き家問題に頭を悩ませている自治体もある。しかし、中には「松林庵」のように日本の伝統的な文化を感じてもらえる古民家などもあり、それらを「松林庵」と同様に訪日外国人観光客向けの宿泊施設として活用できる可能性は大いにあるだろう。
加えて、その地域でしかできない文化体験アクティビティを開発したり、それらをパッケージとして体験ギフト化するという発想も当社では以前から可能性を感じている。
当社では、上記の例のような富裕層インバウンド戦略推進におけるアドバイザリーやコンサルティング、外国人富裕層を対象とした調査(リサーチ)など、様々サポート実績があります。特に外国人富裕層の呼び込みを本格的に実施していきたいなどの考えをお持ちの自治体、DMO、観光関連団体、官公庁、企業などからのお問い合わせをお待ちしています。